自己紹介(2)

 こんばんは、元木です。
最近、雨が多くて寒いですね。皆さん、お身体にはくれぐれもお気をつけください。

 この前の自己紹介がまだ途中でした。「援農じゃ金に関わる機会が少ない」という話ですね。ボランティアとして援農に関わると、農家さんも遠慮してお客さん扱いしてくださることが多いです。おかげさまで丁寧な指導を受けることができますし、楽しくて次もまた行きたくなります。

 でもそれって、裏を返せば農家さんと同じ視点に立てないわけです。そこで抜け落ちてしまうのはお金に対する意識なんですね。例えば、この作業にこれだけの労力をかけて得られる利益はこれだけだから、作業はこの程度にしておこうだとか、この市場に出荷するより別の市場に卸したほうが高く売れるなとか、能動的に経営に携わる事によって感じる意識です。ボランティアだから当たり前といえば当たり前なんですが。。。でもお金抜きには農業は理解出来ないです。

 太陽と水が野菜を育てるといっても、種にも肥料にも機械にも資材にもお金がかかるし、自分の労賃だって払わなくちゃならない。

 農業の難しさは、栽培自体にもありますが、流通、販売を含めた経営も同じくらい難しくて、重要です。作っても売れなければお金にならずに腐ってしまいます。確かにJAに出荷すれば、全部引取りで、選別も流通も全部やってくれて、農家は栽培に専念できますが、安く買い叩かれたり、規定量以上の農薬を施す義務があったりと条件がいいとは言えない面もあるようです。

 逆に、作ったものを適正な価格で買い取ってもらうため、理解ある消費者に届けるため、一手間ふた手間かけて自分で販路を開拓し、能動的に売り込んでいく立派な農家さんにこの一年で何人もお会いすることが出来ました。そのような人達から農業経営の大切さを感じたわけです。だからこそ、援農よりもっと実際の農家に近い目線で活動をしたいと思うようになりました。

 農家と同じ目線に立ちたいという思いがあるからこそ、農翔は営利的な団体であるのです。そこに日本の農村を元気にしたいという思いと、京都大学の学生であることを活かしたいという思いが重なって、最新の情報と技術を生かした農業ベンチャーとして活動していくことになりました。

 日本の農村には高齢化問題とそれに伴う後継者、耕作放棄地問題や獣害の問題など健全な農業を妨げる多くの問題が残っていますが、その一方でそんな問題も吹き飛ばせるような、豊かな自然と古くから継承されてきた独自の文化という素敵な魅力も持っています。

農翔はそんな魅力を活かせるような事業を展開していきます。